2011年12月11日日曜日

「たけくらべ」を訪ねて

東京都にちなんだ小説。今回は、樋口一葉の「たけくらべ」です。
この物語、読み始め時は正直参りました。というのも、このたけくらべが発表されたのは明治中期で、前回読んだ「吾猫」よりもさらに古い作品なんです。だから(なのか、あるいは一葉女史が伝統的な書き方を好んでいたのかどうかは分からないが)、文語体がきつくて、なかなかストーリーが頭の中に入ってこなくて、正直、読み始めてすぐに「やっぱり読むのやめようかな」と思ったくらいです。
ただこの作品、短編だったことと、私が読んだ本がかなり詳しい解説付きだったので、この解説のおかげで何とかストーリーをつかむことができました。

物語はというと、当時の吉原遊郭界隈に住む子供たちの淡いラブストーリーなんです。遊女になることが約束されている主人公の美登利と、美登利が思いを寄せる龍華寺の息子、信奴(のぶゆき)、そしてその周りにいる横町の長吉らや表町の正太郎たち。まだまだ子供でいたいけど、年の頃15~16才になった彼らは、それぞれの大人の階段を登っていかなければならない時期が来ているのです。下町の江戸っ子気質な表面と裏腹に、そんな微妙な時期にある子供たちの儚くも切ない物語でした。

さて、今回私が訪れた場所は、物語の舞台となった吉原界隈。今は台東区の千束という町名になっているけど、不思議なことに江戸時代からあった吉原遊郭は今の世においてもやはり似たような街になっていました。そう、怪しい大人の街です。お昼ころに辺りに到着したんだけど、何だか怖そうなお兄さんたちがうようよいました。あの方たちは何者なんでしょう?まあ、あまり深く詮索することはよして私はひたすら明治の世の一葉女史を思い続けて近辺を徘徊しました(汗っ)。

今日の総行程は、タマサイ経由で距離75.4km、総上昇353m、移動平均速度18.1km/h(結構歩いたので、こんなものかな?)、最高速度47.6km/h、移動時間4h09m(recorded by garmin)。

ドラマ「仁」にも良く出てきましたが吉原大門の今の姿です。
平成の吉原大門
一葉の旧居跡だそうです。普通のお宅の前にありました。
一葉旧居跡
信如の家、龍華寺のモデルになったといわれている大音寺。
何だか寂しげで、イメージと違う...。
龍華寺のモデル


一葉記念館とその前に佇むたけくらべ記念碑。人がいない...。
一葉記念館
一葉女史たけくらべ記念碑

2 件のコメント:

  1. こんばんは、
    青空です、
    結構遠くまで、こられましたね!
    ここは、未だ行ったこと無いです!
    うちの近所なのでチャリですぐいけそうですが、
    なんせ、ガイドブックにも出ていないとこです!(笑)
    一度、昼にいってみたいです!

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  2. 青空さん、どうもです。
    近代文学の舞台は、文京区や台東区辺りが多いみたいですね。
    まあ、当時の日本の中心だったということでしょうか。
    次回も近くに行きますよ。では。

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